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2005年08月07日

浴衣の着付けの話

昨日は荒川の花火大会でした。
これを見に行くのが、我が家+夫の人の同僚達の恒例行事となっておりまして、
いそいそ浴衣着てお出かけして参りました。

(着用写真は取り損なったので、コーディネートだけ撮って今度アップします~)

で、昼間体育館で一寸体を動かしてきたんですが、
帰りの電車で「これから花火見に行くぞ!」というお嬢さん達やカップルをてんこ盛り見ました。

最近は帯締めや飾り紐をプラスしたりして、浴衣の着姿もバラエティに富んできました。
見ているのも楽しいのですが、やっぱり思う所も沢山ある訳で。
グッドタイミングでmihoさんのブログに浴衣の着付けの記事がアップされてましたので、
便乗して私もちょっと書いてみようと思います。


電車の中で二人とも浴衣を着たカップルを見かけたのですが、
女の子の着姿を観察していた夫の人が、
「あの子の着方はありなの?」
と訊いてきました。
(多分夫の人は私の着物姿しか見慣れてないんでそう思ったのかもしれないんですが・・・)
促されて見てみますと、
「修正してやる!」と言い出しそうになる位の着付けで、ちょいとアイタタな感じだったのですが。
(流石に「直してあげる」とは言わない。お直しおばさんにゃなりたくないんで・・・。)

丁度そのカップルが、若い子達に一番ありがちな着姿をしていたので、ちょっと特徴を上げてみます。

■女の子編
・衣紋が抜けてない
・襟合わせが限りなくV字
・帯が体に食い込んでいるように見える
・裾線が地面と平行。つまり裾つぼまりになっていない

■男の子編
・ウエストの一番細い所で帯を結んでいる
・やっぱり裾線が地面と平行

こう言う着方をしますと、9割9分の確立で着崩れます(笑)
何でこう言う着方になっちゃうのか、理由は解らないでもないので、理由と対策を述べてみようかと思います。

■女の子編

1.裾線が地面と平行になる

これは、そもそも「着物=四角」みたいなイメージがあるからなんじゃないかと。
着物の着付けは、四角い布を体に巻き付けて、紐=帯を結んで留めるという原理。
括れのある人間の体に只四角い布を巻き付けただけでは、裾広がりになってしまいます。
これだと歩いているうちにどんどん裾が広がってくる=上半身が崩れてくると言う悪循環が完成。
これを防ぐ為には、「裾つぼまりに着る」のが鉄則となる訳です。
上前と下前を合わせる時に、下前は思い切って地面から15センチ位あげてしまう。
上前は地面から5センチ位あげて、それから腰紐を結びます。
裾つぼまりに着れているかどうかは、脇の縫い目が体の内側を向いているかどうかで確認出来ます。
因みに、「裾つぼまり」を意識しすぎて褄を上げすぎると、粋になってしまうので気を付けましょう(笑)

2.衣紋が抜けていない&襟合わせがV字になる

襟元が何でV字になっちゃいけないのかというと、胸が丸見えになるからです。
あと、若い子は老けて見えます(笑)

着物着るのに慣れていない人が衣紋抜いた状態で裾合わせするのって結構大変だと思うんですよ。
だから多分、最初浴衣を羽織る時に、衣紋を首に沿わせてしまうんじゃないかと。
もしくは、最初は抜けていてもおはしょりを整える段階で前に引っ張りすぎて衣紋が消滅するとか。
衣紋が抜けてないと、襟元を深く合わせるのは結構至難の業です。
(これは着物の構造上。胸の大きい人は、更に難易度が上がります)
解消する方法としては、裾を決めて腰紐を締めたら、
改めて衣紋を抜き直します(この時片手で左右の共襟辺りを一緒に持ち、もう片方の手で背縫いを持って引っ張るとやりやすいです)。
それから身八口から両手を差し入れて、後ろのお端折を下にトントンと下ろして綺麗に整理してやる。
襟元を合わせる時は、喉のくぼみが隠れる所で深めに合わせる。
衣紋がちゃんと抜けていれば、襟元の崩れは結構防げます。

3.帯が体に食い込んでいるように見える

・・・やっぱぎゅーぎゅー締めないと緩みそうで不安になるんでしょうか・・・。
逆に苦しいんじゃないかと同情したくなるんですが。
しかも締めすぎて乳が帯の上線に乗っかっている子めっさ多いし。おばさん臭くなっちゃうよ(苦笑)
全体的にぎゅーぎゅー締めすぎているか、帯の上線持って帯を巻き付けているか、どっちもやっちゃっているかですね。
帯は下側を持って締める。これが鉄則です。
帯の下側さえちゃんとしまっていれば、帯の上側がユルユルのガバガバでも帯自体は緩みません。
逆を言えば、帯の上側を持って締めると、どんなにぎゅーぎゅー締めても下側が緩んでいる以上帯は落っこちてくると言うことです。
帯の上線にゆとりがあれば、胸が帯の上に乗っかってオバっぽくなることもないのですよ。

■男の子編

1.ウエストの一番細い所に帯を結んでいる

・・・着崩れるぞ(笑)
男と女はそもそも体の作りと構造が違うので、
女の人と同じ感覚でウエストの一番細い所に帯をすると、一発で裾広がりになります。
男の人の着物は、腰で着ます。
裾合わせする時は、襟先辺りを持って、腰骨のぐりぐり辺り目掛けて合わせます。
気持ーち裾つぼまりになるように意識して、腰骨の所で腰紐を結ぶ。
当然帯は腰骨に掛かるように結ぶ訳です。
因みに男の着物は、女の着物のように襟合わせを調節したりしません。
裾合わせを決めた時に出来上がった自然なラインが、そのまま襟合わせになる訳です。

・・・何だか長くなってしまいましたが(笑)
折角浴衣着るんだから、どうせ着るなら格好良く綺麗に着て頂きたい。
コツさえ解れば難しいものではないんですから、
楽しく浴衣でお出かけして頂きたいです。

投稿者 umeko_uguisu : 2005年08月07日 13:58

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コメント

わかる。。。

やっぱり、うめこさんのように私も若い人の浴衣姿を見ておもいます。
最近の子たちって、浴衣が流行できているけど、着方もわからず、洋服の感覚できているんじゃないかなぁ。。。

アタ串は、おばさんが着付けの教室をしてた関係で、二十歳ぐらいのときに、おばさんに着物の着付けと、母親に浴衣の着方のあれこれを、「タダ!!」でおしえてもらうことができました。
最低限自分でできるまでのことをおしえてもっらったきりの知識なんだけどね。。。
今思うと、あの時教えてもらってよかったと思いますです。
しゃれた着方はできないけど、とりあえず恥ずかしくない程度自分で着れるのは、財産かなと。。。

※余談ですが、アタ串その昔は、浴衣着るとき、補整にバスタオルを入れないといけないぐらいくびれてましたーー;。。。。(これホント!!)

投稿者 EMI : 2005年08月07日 21:25

>EMIさんへ

おお、EMIさんもご自分で着物着られますか!

昔と比べて随分皆自由に浴衣を楽しむ時代になってきたのかなー、と思います。
若い人たちが洋服感覚で浴衣着るのは、構わないと思うんですよ。
実際似合っている子も沢山いますし、見ていて楽しいですし。
(数年前に、1年位リサイクル着物屋でバイトしたことがあるので、そんなお嬢さん達をてんこもり見てきました)

只、どうせ着るなら少しでも格好良く着ようよ!と言いたい。
「浴衣を着たこと」だけで満足して欲しく無いなあ、とついつい老婆心が動いてしまう訳です(笑)

浴衣でバスタオルですか!
うーん、くびれてて反り身の人は、それ位しないと帯が落っこちてしまうんですかね・・・。

投稿者 うめこ@管理人 : 2005年08月08日 12:29

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