2005年08月17日

着物と下着

浴衣でも着物でも、着る時の下着は何を着ていますか?

私は着物の時は「きものスリップ」という奴を着ます。
(肌襦袢と裾除けがくっついたような、一部式の下着)
浴衣の時は、「浴衣下」と呼ばれるこれまた一部式の下着。

理由は、簡単だからです(笑)

裾除け巻いて、肌襦袢着て、とやってるのが非常に面倒な時があるんです。
気軽に着たい時は、下着もパパッと着たいじゃないですか。
勿論裾除け巻く時に、力布でお腹回りを引き締めるあの感触も好きなんですけどね。
ついつい楽な方に逃げる私です・・・トホホ。

あ、裾除け巻く時は、「何となく」巻いてはいけません。
「何となく」巻いてる貴方は、確実に損をしています(大げさです)
裾除けを付ける時は、着物の裾合わせと違って、単純に左右均等に合わせて構わないんです。
但し、体の前で交差させる時に、紐の部分を持ってぐるんと巻き付けるんじゃなくて、
紐の付け根辺りの力布を直接手で持ち、巻き付ける前に一度ぎゅーっと引き締めるんです。
これやると、下っ腹がかなりすっきりします。
後はゆるみを入れないように紐を後ろで交差させて、結ぶ。
これだけで、下腹回りの補正の手間が省けるのです。素晴らしい。

・・・因みに、「私は下っ腹なんて出てないからそんなことしなくても平気」と仰る方。
このやり方だと、自然と裾除けを裾つぼまりに付けることが出来るのです。
裾広がりが崩れやすいのは着物も下着も同じ。

たかが下着、されど下着なのです。
下着でボディメイクするのは、和装も洋装も同じなのかも知れません。
目指す体型は違うけど(笑)

投稿者 umeko_uguisu : 23:42 | コメント (0) | トラックバック

2005年02月12日

着付けと長襦袢

長襦袢、凝り出すと楽しくて大好きなのです・・・。
見えない所に凝るお洒落、というのに近いですね。
袖の振りからちょっとは見えるけど、それがまた楽しいのです。

juban01.jpg

これはお気に入りのモスリンの襦袢。今の時期には大活躍なのです。
因みに色が暗いものは、男物です。
男物は構造上、衣紋が抜けにくくなっておりますので、
無理矢理繰り越し分をざくざく縫い止めました。
(実は夫の人の・・・どうせ着ないし、まあいいか)

長襦袢てなあ、そもそも「着物が汚れないようにするための下着」なわけなんです。
「衣紋が抜けない」とか「襟元が崩れる」とか、
原因は大抵長襦袢の着方にあったりします。
裏を返せば、長襦袢さえびしっと着られれば、案外着物は楽に綺麗に着られたりするもんなのです。
(帯はまたちょっと別の話ということで・・・)
で、長襦袢の着付けの話~。

まず次の二つの絵を見て頂きます。
juban02.jpg  juban03.jpg

この二つの絵の違いは何でしょう?
左の方は、襟が立っていて、右の方は襟が寝ていますね。
襟が立っていると、どうしても襟が首全体に巻き付く形になってしまうので、
息苦しい印象を与えてしまうし、実際着ていて息苦しいのです。
しかも衣紋が抜けにくいと来ています。
右の方は、襟が寝ています。(肩に沿っていると言った方が分かり易いかも)
襟を寝かせるには、ある程度衣紋を抜かないと寝てくれません。
襟が寝ると、体の正面側には襟がぴたっとくっつく形になるのですが、
耳の下辺りから襟が首から離れてくれるのです。
首に巻き付かない分、苦しくないのですね。
かくいう私も、そんなに衣紋を抜くのは好きではないので、
気持ち程度にしか抜いて着ないのですが、
このことを踏まえて着ると、大分襟元がすっきりします。

因みに、我流で申し訳ないのですが、長襦袢を着る時のポイント~。

1.長襦袢を着たら、伊達締めを締める前に、シワというシワを全部下に引き下ろす。

これは、襟元や衣紋の抜き具合の修正も兼ねてやります。
まず背縫いを持って下にびゅっと引き下ろし、
次に脇縫いを持って前にびゅっと引き下ろすと、いい具合。
これやるだけで、上半身がぐずぐずになる度合いが、格段に変わります。正気で。

2.現代の小物に頼ってみる。

実は私、長襦袢着る時は、コーリンベルト使ってます。
びしっと止まって崩れにくくて非常に宜しいのです。(そ、それだけ?)

本当は、着物や帯の柄に合わせて長襦袢の柄も選べたりすると楽しいんでしょうけどね・・・。
まだまだそこまでは行き着いていないのです。大変だし。

投稿者 umeko_uguisu : 23:20 | コメント (0) | トラックバック

2005年02月08日

着物の補正

「着物を着る」と考えた時。
1番目に「着方」、2番目に「補正」と思いつく方は多いのではないでしょうか。

私はよっぽどの事がない限り、補正はしません。
(よっぽどのこと=結婚披露宴、長唄の演奏会などなど。準礼装の時とか)
理由はただ一つ。面倒くさいからです(笑)

そもそも「補正」する一番の理由は、「美しく見せること」ではなく、
「着崩れしにくくすること」。
体のラインは、寸胴の方が余分な皺が寄ったりしない為、その分崩れにくいのです。
しかし、現代人の体型を見てみると、バスト・ウエスト・ヒップと、凸凹だらけです。
ウエストがくびれていれば裾広がりのシルエットになりやすいし、
背中とおしりの間がくぼんでいれば帯が落ちやすくなる。
そこで着付けを教わる時には、まず補正をして、着崩れの原因をなるべく減らそうとする訳です。
それが大手着付け教室なんかだと、「皺一つ無い美しい着付け」が理想とされますから、
「凸凹は全て抹殺する!」とばかりに、
がっちがちのターミネーター状態に補正しがちですし、
教わる生徒さん達もそれが当然のように考えてしまうように思います。

でも、モデルさんの着付けじゃ有るまいし、
普段着の中の一つとして気軽に着るんだったら、そこまでしなくても良いと思うんです。
ぐるぐる晒を巻かなくっても、着方一つ気をつければ、
胸が帯の上に乗っかるような着物姿にもなりません。
(これ、「色っぽい」と言う見方をする人もいるけど、私は逆に老けっぽくなるような気がします・・・)
帯の高さだって、体型に合った位置で結べば良いと思うんです。

かといって、補正を全否定する気はありません。
訪問着や振り袖と言った礼装着を着る場合は、やはり胸元に少しボリュームがあった方が綺麗に見えるし、
グラマーな方は衣紋が被りやすく襟元が開きやすい為、ある程度バストのボリュームを押さえた方が良い。
「しなきゃいけない」「しなくていい」と言うのではなく、
「今日は普段着だから気軽に補正無しで」とか、
「今日はお呼ばれで訪問着着るからちょっと気合い入れよう」とか、
体型や用途に合わせて補正のある・無しを使い分ければ良いんじゃないかなあ。

・・・って、結局「面倒だから補正しない」私の言い訳のようですが(笑)

投稿者 umeko_uguisu : 12:53 | コメント (0) | トラックバック